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レッズ観戦記番外編 レッズ経営情報を参考に秋春制を考える

レッズの22年度の経営情報が公開されました。コロナ禍から回復に向かった1年ではあっても、まだ、入場制限もあり入場料収入が回復しきらない中で、コロナ禍前の19年度を上回る営業利益計上は経営努力の成果です。広告料、グッズ売上で入場料をカバーし、一般管理費を削減、チーム力を維持する為にチーム運営費は削らない。経営安定の為の経営努力は賞賛に価します。これで成績良ければ満点でしたが、だからといって選手補強でチーム運営費を上げるのはコロナ禍の収束が見えていなかった去年の時点では経営的にはNoです。今年は入場料収入増も期待できるので、強化予算の増額はありです。Jでは優勝を狙えるレベルの戦力ですが、圧倒的な強さを目指してチーム作りをする為の予算編成もお願いしたいところです。

Jリーグ秋春制議論がようやく前向きな検討になってきたようです。日本サッカーの未来を考えれば世界のスケジュールに合わせるのは議論の余地もありません。

一方で降雪地域も含め、興行としてのマイナスがあるのはわかります。降雪地域でなくても真冬の寒さの中では観客動員は落ちることが予想されます。その為の対策は必要です。

リーグとしては、スケジュールの工夫です。ヨーロッパでもウィンターブレークがあるリーグもあります。1月から2月中旬は寒いし、雪も降るのでスケジュールから除外すればいいでしょう。降雪地域のチームへは中断直前、再開直後はアウェイというスケジュールを組む必要もあるでしょう。代わりにいい季節にホームゲームができれば興行的にはプラスにもなるでしょう。ただ、これの問題は過密日程です。1月~2月中旬で7週間の中断、6月中旬から7月末までここも7週間がシーズン間の中断、そして国際Aマッチデーウィークが年4回とすると18週はリーグ開催ができません。34週でJ1チームはリーグ38試合とリーグ杯(ルヴァン)MAX9試合、天皇杯MAX4試合、ACLに出場するチームは50試合以上を戦うことになるので過酷な日程となります。カップ戦はAマッチデーに開催する等ここは少し工夫が必要です。

今でも、シーズン開幕は2月後半、シーズン終了が12月上旬でその後に天皇杯があるので、勝ち残ったチームは年末までサッカーはしています。実質的には、1月~2月中旬に試合がなければ、現状とはそれほど変わらないようにも思います。降雪時期は練習ができないという問題は、中断期間は、現状ではキャンプ期間になり、この間は同じように雪のない地域でミニキャンプをすればいいだけです。配慮が必要なのは八戸、秋田、山形、新潟、富山、金沢でしょうか。札幌はドームだから雪は交通に影響なければ関係ないし、寒さ対策も他のどこのスタジアムよりもいいので。

チームとしては、経営努力は必要ですが、チャンスもあります。レッズはグッズ収入を伸ばして経営状況を改善しています。コロナ禍前の19年より入場者が減っても、グッズ収入は伸ばしています。冬場の観戦が増えることで、防寒観戦グッズという新たなグッズを販売するチャンスです。レプリカユニでの観戦は寒いので、チームカラーのベンチコートでの応援を推奨して、単価の高いベンチコートを販売すればいいのです。防寒グッズは帽子、マフラー、手袋、タイツ、靴下、発熱下着もありますし、カイロや保温マグなどもあります。拍手できる手袋(掌に穴が空いている等)みたいな商品開発もおもしろいのではないでしょうか。経営努力でグッズ収入を大幅に拡大する大チャンスがそこにできます。

また、投資は必要になりますが、一部座席にヒーター(車のシートヒーターのような)を埋め込むプレミアムシートを設置して、割増料金で販売するのもありだと思います。埼玉スタジアムのメインアッパーのテーブル付きシートであれば、足元にヒーターを置いて寒さ対策をすることもできます。もちろん企画シートとして割増料金を取ることにして。スタジアムの改装になるので、チームだけでなく、スタジアムを保有する地域/自治体との協業になりますが。観客席への屋根の設置は、そもそもJリーグのスタジアム基準なので例外規定からの脱却を目指す絶好の機会です。地域密着のJリーグだからこそ、そうして地域を盛り上げていく努力をすべきです。

移行年については、W杯の中断もあるので、リーグ杯(ルヴァン)予選リーグを春に集中開催することでスケジュールは調整できるし、選手のコンディション、試合勘キープにもなります。

それでも、入場者数は減少する可能性はあります。しかし、レッズが入場者減でも楽天のような大スポンサーに依存することなく総収入の増加を達成したように、地道な努力とちょっとした工夫でむしろ収入増すら見込めます。経営上一害はあるかもしれないけれど二利も三利もある。日本サッカーにとっては利しかない。それでも反対する関係者がいるのでしょうか。

 

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