チリに辛くも勝利して決勝ラウンド進出。開催国のメンツをなんとか保てました。
予選ラウンドを通じて残念に思ったのは強かった頃のなでしこの良さが失われてしまっているのではないかということです。
体格で勝てないことは今も昔も同じ。だから、世界一走って、スペースを作って、スピード感あるサッカーで渡り合う。気持ちと気迫で守り抜く。それがなでしこのスタイルでした。
Tokyo2020は日本の暑さとの戦いもあり、90分全力で走り切るのが厳しいことはわかります。足元の技術は上がっているので、トラップしてから次のプレーの基本を丁寧にやり続けているようにも見えます。守っても基本に忠実に間を詰めてコースを切れば、無理にチャージはしないように見えます。しかし、ボールがないところでの動きが緩慢だと2ndが拾えない、トラップしてスピードが落ちればディフェンスが間を詰めてきて決定的チャンスを作れない。中盤でボールを奪わないのでショートカウンターからのチャンスがない。これが苦戦の原因だと思います。
チームとしても、声がけが足りないのか、連係が今一つ。お互いに感じあえていない感が随所に見られます。かつての澤のようなピッチ上の絶対的存在がいないのもチームとしての形ができない理由かもしれません。
チリ戦、最大のピンチは微妙でしたが、「ボール全体がゴールラインを超えたら」がゴール基準なので、ボールの一部がライン上だったということだと思いますし、実際にそう見えるので、審判が正しいジャッジをした結果です。
次からは後がない一発勝負。声がけをしっかりと、思い切ったサッカーで優勝候補スウェーデンに果敢に挑んで欲しいと思います。