湘南、曹監督のパワハラ問題。報道されている調査報告を見る限り、一般社会ではアウトで、制裁を科された上で、閑職に異動になるのが通常の対応でしょう。一般社会の観点からはJリーグの処分に加えて、ベルマーレが何らかの対応をするというのが妥当です。しかしながら元チェアマンですらこういうコメントを発するというのが体育会系スポーツ社会が一般社会と異なる常識にあることを物語っています。
軍隊の次くらいに厳しい規律が守られるべきプロスポーツの世界にいれば、ある程度の厳しい言葉や、対応はよくあることなのだと思います。そして、ある程度の理不尽さが実力以上のパワーを発揮する源なのだとも思います。山田直輝も武富も岡本もレッズでは発揮しきれなかった才能を曹監督の下では輝いていました。厳しさがバネになって湘南というチームが、誰よりも走って走って結果を残してきたことは、曹監督活動停止中の結果が物語っています。
残念なのは報告書の内容からは厳しさを通り越した発言、行為が認められるので、そこは変えなければなりません。曹監督はその時に今までの力を発揮することができないと思って辞任することにしたのだと思います。指導方法を否定されているので自信を失っても仕方がありません。記者会見の様子を見ても自信喪失を感じる表情で、指導方法を全否定されたかのようでした。ダメなところはダメですが、評価できる部分もあるから、ベルマーレで結果を出してきたので、そこは認めて、それをベースに新たな指導方法を作り上げてもらえればと思います。
パワハラはダメでケジメをつける辞任は当然と思いつつ、厳しすぎるくらいの指導がチームを鍛えて結果を出してきたのも事実で、矛盾ですがそこは評価しています。
曹監督には指導方法見直しの充電期間の後に現場に復帰して、また、走って走って走り勝つサッカーを見せてくれるのを期待しています。
サッカー、湘南監督が辞任の意向 J1、パワハラ問題で（共同通信） - Yahoo!ニュース
